一体型審理とは、少額訴訟の審理で多く実施されている訴訟・裁判における審理の仕方の1つで、弁論と証拠調べを一体化した審理方法をいいます。
通常の民事訴訟では、弁論(当事者の主張・反論)と証拠調べ(立証活動)は、明確に区分されています。 すなわち、当事者が事実の主張を行い(弁論)、主張を整理して、争点について証拠調べをするという審理の流れになります。
これに対し、一体型審理は、この弁論と証拠調べ(当事者本人尋問)を明確に区分せず、裁判所が当事者から紛争の実情を聴きながら、主張事実とその証拠資料を適宜拾い出す、といった形で、弁論と証拠調べが同時並行で進められる審理方式です。
少額訴訟では、一期日審理の原則(初回の口頭弁論で審理を終えるという原則)が採用されているところ、効率よく審理して、一度の裁判期日で審理を終えるために、このような審理方式が採用されるケースが多いです。